補高便座ってそもそも何?
トイレに座ったとき「低くて立ち上がりがつらいな…」というときに、便座の高さを“ちょい足し”してくれるのが補高便座です。
イスが高いと立ち上がりやすくなるのと同じで、トイレも高さを合わせるだけでグッとラクになります。
スタートは「誰が」「どこで」使うか
補高便座選びでいきなり商品を見る前に、まずここを押さえると失敗しにくくなります。
- 誰が使う?
- 膝や股関節が痛い
- 足腰の筋力が落ちてきた
- 立ち上がりで「よいしょ」が増えてきた
こういう方には補高便座がかなり相性◎です。
- どこのトイレで使う?
- すでに洋式トイレ → 補高便座で高さアップ
- 和式トイレ → 「和式を洋式に変える腰掛便座」タイプになることも
家のトイレがどちらか、ここは最初にチェックしておきたいポイントです。
いちばん大事:高さの決め方
「何センチ上げればいいの?」とよく聞かれますが、目安はシンプルです。
- 座ったときに膝がだいたい90度くらいになる高さ
- 太ももがほぼ水平で、足裏がしっかり床につく高さ
この姿勢だと、前に軽く体を倒すだけでスッと立ち上がりやすくなります。
市販の補高便座はざっくりこのあたりのラインナップが多いです。
- 3cmアップ
- 5cmアップ
- 7cmアップ
- 10cmアップ など
低すぎるとあまり楽にならず、高すぎると今度は足が浮いたり、安定感が悪くなったりします。
「今の便座に座った高さ+何センチなら立ちやすいか」を、クッションや雑誌を重ねて試してみるとイメージしやすいです。
トイレとの“相性チェック”
高さだけで決めてしまうと、あとで「つかなかった…」となりがちなポイントです。
- どのタイプを付けるか
- 便座の上にそのまま載せるタイプ
- 便座を一度外して、代わりに付けるタイプ
- サイズは合うか
- 便器の幅・奥行き・内側のサイズ
- ふたやタンクに当たらないか
- 温水洗浄便座(ウォシュレット)との兼ね合い
- 補高便座を付けると、洗浄機能が使えなくなる場合があります
- 「将来ウォシュレットにしたい」場合も、対応できるタイプか事前に確認したほうが安心です
このあたりはカタログの「適合表」やメーカーサイトを見るか、福祉用具専門相談員にトイレの写真・寸法を見せて一緒に確認してもらうとスムーズです。
座り心地と安全性も忘れずに
高さと適合だけで選ぶと、「座りづらい」「怖い」と言われがちな部分です。
- 座面の硬さ
- 樹脂(かたいタイプ):掃除しやすくて長持ち。ただ、痩せている方はお尻が痛くなりやすいことも。
- クッション入り(やわらかタイプ):お尻はラク。ただし、やや汚れがしみ込みやすかったり、耐久性の差も出やすいので、こまめな清掃がポイントです。
- ガタつき・ズレ対策
- しっかり固定できないと、座った瞬間に「グラッ」として怖く、転倒リスクも上がります。
- 固定金具やストッパー、滑り止めなどが付いているか、実物を見る機会があれば必ずチェックしたいところです。
- 取り外しのしやすさ
- 掃除やお客さんが来たときなど、「一時的に外したい」シーンも意外と多いです。
- 付ける人(家族・ヘルパーさん)が無理なく扱える構造かどうかも、現場ではかなり重要です。
介護保険のことも少し
補高便座は介護保険の「特定福祉用具購入」の対象になっていることが多いです。
要介護・要支援の認定がある場合は、条件を満たせば自己負担を抑えて購入できる可能性があります。
ただし、
- 「和式から洋式へトイレを改修」したあとに、さらに補高便座を買う
- 住宅改修と福祉用具購入の組み合わせ
など、ケースによっては併用できない・給付が出にくいパターンもあるため、事前にケアマネさんや市役所に確認しておくと安心です。


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